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バロレ!ワイン界隈最高の「怪しいワイン」は本当に異端だった。 アーサー・バロレ(バロレ・コレクション)クロ・ヴージョ1959

うぇるかむ!
昨日は真新しい日本ピノで更新しましたが、今日は打って変わって「めちゃくちゃ古いブルゴーニュ(フランス)ピノ」であります。
しかも、それが
bsvaW.jpg
アーサーバロレ・クロ・ヴージョ1959
バロコレ!はじまります!!

ラベル・ストーリー(最大5pt)
♥♥♥♥♥
ラベルそのものはありがちなブルゴーニュと言っていいでしょう。特筆すべき感じなくね?って具合です。
バロレでなければネ・・・・・・

j0FBL.jpg
1959ですが多分張替えが一回以上行われてるんじゃないかな?

このワイン、伝説と云いますか話の物量の多さはDRC(ロマネ・コンティ)やアンリ・ジャイエ神とおんなじぐらいにあるワインだったりします。
ググると一番最初に出てくるブログさんが詳しかったのでリンクしておきます。詳細はコチラで。
え、リンク先行くのメンドイ?じゃ、サクッと解説。

はじまりはレオン・ボッケというクロ・ヴージョを単独所有してた大富豪オジサン。
彼はセラーを作ったんですが、それが「当時最新鋭かつ投資しすぎて」破産!セラーを売らねばならなくなったと(アホの極みですネ!)。
で、アーサー・バロレ氏に渡され、更にその息子の元お医者さんアルバート・バロレに引き継がれます。
このドクター・アルバート・バロレ君が今で言うネゴシアン(ブドウやジュースを買ってワインを作る)をした訳。
そんなアルバート君も1969年に亡くなってしまったんですが、しかし彼の家族は
「うえー、ワインなんてわっかんねぇし、めっちゃ本数あるんだけど、これどーすっぺ?ブックオフにでも売ればいいのか??」
みたいな感じで全く興味なし!
そこをアンリ・ド・ヴィラモン社が購入。そこからハリー・ワフという元シャトー・ラ・トゥールの醸造責任者に相談話が持ちかけられます。
そしてハリーも、マイケルブロードベントに相談する訳です。

そう、オークションマスターでジェファーソンボトルで大失態したマイケルブロードベント兄貴です。
兄貴は「味はめっちゃイイんだけど、イギリスに知られてないネゴシアンボトルなんて売れる見込み0だぞ・・・・・・」と厄介事を持って来られたなぁという顔。
そして、彼は諸葛孔明ばりに閃きます。
「天才の希少なコレクションとしてPRしまくって売りだそう」
彼らはセラーに残ったもののうち2000本を「多分、このセラーの中でもめっちゃイイ感じな気がする」と選定しそれらを
「天才!ドクターバロレの遺産!!」
とし、「Collection du Dr. Barolet」というラベルを貼ってアッピルします。試飲会をオークションに先立って開き、評価もバッチリ得てからオークションの目玉として出品。
すると、ゴミカス扱いされていた無名状態でラベル貼り替えただけのワイン郡がなんとロマネ・コンティばりの値段で売り切れたのです。
ここまで(リンク先の資料が正しいモノであれば)なんと1969年内の出来事。
つまり、アルバートバロレ死亡からトントン拍子に進んでたりします。
これに味を得たご一行は、それ以降も新たにラベルを貼って「バロレシリーズだよー」とオークションに出し続けたのでした。
めでたし?

で、そんな希少アイテムなんですがその後も色々な逸話を生んでいるようで
「飲むと呪われて不幸にあう」
という、呪いの話や
「ヴィンテージの割にあまりにも若すぎて、通称バロレ味とされる」
などという怪しい話も。
今回のモノは某百貨店で某有名ソムリエがこの日の目玉のひとつとして出していたモノで、氏いわく
「けっこー状態の良いバロレ」
との事。また、エチケットのバージョンからすると(何回かに売りわけているので、ラベルを貼るシーズンによってラベル違いがあり。基本的にはコレクション版>アーサーバロレ>バロレみたいな推移?)売り始め前半寄りのアイテムみたいです。アルバートの死去より10年前なので監修もバロレ本人、しかも特級クロ・ヴージョ。
この日の一杯の価格はほぼ9000円。ワォ。

そんな訳で、私もついに伝説に接触してみたのでした。

香り・味わい(最大10pt)
♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥
賢者ロリかよってぐらい若すぎる
アニメ・ゲーム業界では例えば「妖怪だから見た目幼女なんだけど1000歳です」みたいな合法ロリと言われるキャラクター属性があるのですが、コレはまさにそんな感じネ。
私はこれもう完全に疑ってます。それは、これが偽物であるか・・・ではなく、多分シラーなどの強い品種を入れているかあるいは化学物質入れてると思う。もしかすると、ポートワインのような強化ワイン入れてるんじゃないかな?
7me6i.jpg
しかしながら美味いのも事実。

色そのものはオレンジになっていて、見ての通り中心も透けています。
この時点では完璧に古酒です。人によっては呑み頃すぎてるなぁって判定するぐらいに。
香りにトリュフの熟成香が出ているのはわかる。ウメっぽい和柄の要素が出ているのもわかる。
でもなぜかメイプルシロップの香りもします。この年号にして甘い香りが強くないにせよある。
ここが最高に不思議なワインになっており、味わいも同様。
口当たり自体はかなり水っぽいスルスル系なのに、甘味が多く若いチェリーっぽさがアフターに残る程。
メイプルシロップのアタックから徐々に熟成系の豊かな果実酸となってそれらが奥に残りなが~いアフターです。
果実の若々しさが不思議と残る。複雑さはかなり高くできています。
余韻の酸と甘味の長さが特徴的で、いわゆる「バロレ味」というヤツですネ。
また、古酒独特の苦味だとか酸っぱいと感じさせるような印象がないという。
むしろヴァルポリチェッラとかに近いかな(故に私はポート入れてるんじゃ?と思ってる)。
構造に何か一枚加えてる印象が強いんです。でも果実のチェリッシュさは割りと熟成ピノっぽくもあり、うーむ。
極めて謎の存在です。
アニメでいえば血界戦線のヴァンパイアという存在に近い怪異的ワイン。
異端の美味。

コストパフォーマンス(最大5pt)
(コスパで図るものではない)
これはまず、手に入れられるのか、それが偽物なのか本物なのか・・・・・・など考えると、入手も億劫になることでしょう。
っていうか、そもそもが「売れ残りのネゴシアンのボトルにエチケット張り替えて売った」という怪しさ100%にブロードベント兄貴が関わって怪しさ戸愚呂120%!みたいな状態ですから、買える人は気になったら買っちゃうぐらいのノリでいーんでない?と思います。
少なくとも、私と同じ状態や状況で飲むことは出来ない訳ですから、薦めきれる訳もなく。
ただ、なんでこれで更新するかって、やっぱり「バロレ味の存在」なんですヨ。これがホンモノのバロレセラー出展モノだとすれば本当にバロレ味がある事をお伝えしたかった。
それを体感したい方はいずれかどーぞ。

というわけで、バロレ・コレクションもののヴージョでした。
いやぁ、本当に怪しいワインでした。それでいて個人的にかなり美味しかった。
これもいつか化けの皮が剥がされるのではないかと思うと、ちょっと興奮するものがありますが高いマネーで飲むだけの価値はありましたネ。
呪い?運命に逆らえってな!(by:工藤D)

楽天でも見かけないことはない、んですがネットで買うのもどうなのって感じはちょっとある。

なお、今もヴィラモン社はネゴシアンアイテムとして「バロレ」を名乗っている為、こうした嘘八百なアルバート・バロレに関係ないアイテムをさもバロレとして売っている事もあるので注意ネ。ワインの出来は別としてバロレアイテムは1969年までの古酒です。

幼女(300歳)
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